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僕が世界一受けたい授業「司馬遼太郎」の描く男たち

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司馬遼太郎

僕を本好きにしてくれた作家だ。

 

初めて司馬さんの小説を読んだとき、「本ってなんて素晴らしいんだろう」と感動したのを覚えている。

物語を楽しみながら歴史も学べる。もちろん小説なので、司馬さんの歴史観(いわゆる司馬史観と呼ばれる考え方)の中で、多少は物語として成立するように描かれているところもある。しかし、読んでいるうちに、どこまでが作り話なのかわからなくなってくる。実際に近くで見てたんじゃないか、本当にこんな会話してたんじゃないか、そんな気がしてくる。

 

少し余談が多く、話の流れがわからなくなることもあるが、人物や土地の歴史的背景などが描かれていたりと勉強になる。こんな先生に歴史の授業をしてもらえたら絶対面白いし、歴史が好きになるだろう。少し贅沢すぎるか。

 

これは僕だけかもしれないが、司馬遼太郎の小説を読んでいると、文章がとてもみずみずしく、涼しげに感じる。だから僕は夏に読みたくなる。

 

今日は、そんな僕の大好きな、司馬遼太郎の「世に棲む日日」を紹介したいと思う。

 

嘉永六(1853)年、ペリーの率いる黒船が浦賀沖に姿を現して以来、攘夷か開国か、勤王か佐幕か、をめぐって、国内には、激しい政治の闘争の嵐が吹き荒れる。この時期骨肉の抗争をへて、倒幕への主勤力となった長州藩には、その思想的原点に立つ吉田松陰と後継者たる高杉晋作があった。変革期の青春の群像を描く歴史小説全四冊。

 

という、幕末における長州藩の話だ。

 

「多くの人を動かすには思想が大事だが、思想は狂気になる」とあるが、確かにいろんな時代や国の革命は全て思想からくるエネルギーが爆発して起きている。

 

この時代の人たちは、真に日本の未来を想い、変えるために必死で戦い、多くの未来ある有能な命が散っていった。

今を生きる僕たちは、その先人達の熱い想いの魂の上に生きている。

せっかく受け取ったバトンなのに、自分たちは真剣に考え生きているのか。未来へそのバトンを渡せるのか。とそんなことを考えた。

 

いけない…ちょっと真面目すぎたかな^^;

熱い男たちのことを話すと、自分も熱くなってしまいますね。

 

 

最後に、この本に書いてある「へえー」な話をひとつ。

 

「革命は三代で成立する。初代は思想を結晶しようと忠実で、多くは刑死する。二代目は乱世の雄で、乱刃のなか闘争し、非業にたおれる。三代目は理想よりも実務を重んずる。初代、二代の残した仕事を片付け、新しい権力社会を作り上げる。」

 

これを長州藩に当てはめると、初代は、思想家「吉田松陰」が刑死し、二代目「高杉晋作」が思想を受け継ぎ戦死する。三代目「伊藤博文」が新しい政治の基礎を作る。と、こうなります。

 

確かに!なるほど!と感心しました。無知の僕には司馬遼太郎は最高の教科書です。

 

まだ全作品を制覇してないですが、生涯をかけてゆっくり読破したいと思います。

 

命をかけた男たちの物語「世に棲む日日」

 

ぜひ、読んでみてください!