戸塚珈琲店

エスプレッソな話題をお届けします。

ものすごいスピード感に圧倒

スポンサーリンク

まるで格闘家のような顔だ。

スタート位置についたときの小平奈緒の表情のことだ。

 

平昌オリンピック、スピードスケート1000メートル女子。

この種目の世界記録保持者は日本の小平奈緒。嫌が応にも期待が高まる。

 

しかし、小平の前に滑ったオランダのテルモルスという選手が「1:13.56」というすごいタイムを叩き出した。内心、なんて余計なことをしてくれるんだと思った。

 

その後、先日のスピードスケート1500メートルで銀メダルの高木美帆が「1:13.98」で、テルモルスに次ぐタイムでゴールした。

若干悔しそうに頭を抱えたが、まあまあ納得のいく滑りだったのだろう、その後に両手を上げて喜んだ。

 

いよいよ小平奈緒がスタートする時がきた。

僕の鼓動もドクンドクンと早くなる。

 

そこで冒頭の瞬間だ。

 

獲物に飛びつこうとするかの如く、気合いの入った表情だ。

我らが石川県出身でオリンピック柔道金メダリストの松本薫さんが「野獣」と呼ばれているが、それと同じような表情に見える。まるで血を欲しているかのようだ。とは少し言い過ぎか…

 

右足を氷にガッガッと打ち付けて固定し、スタートの姿勢をとる。

 

そしてスタートの合図が鳴る。

 

いい反応でスタートした。低い姿勢でグングン加速していく。

鍛え抜かれた立派な太ももが、これまでの努力を物語っている。

 

途中、アナウンサーが「おっと、少しバランスを崩したか」なんて心配させるようなことを言うのでヒヤヒヤする。

 

インとアウトで見た目にはどっちが勝っているのかわかりずらいが、どうやら小平が少しリードしているらしい。

コーナーを回るたびに「転ぶんじゃないか」「何かが起きるんじゃないか」と不安になる。

そして最後のコーナーを回り、直線に入る。

 

「あと少し!がんばれ!」と心の中で祈る。

 

結果は「1:13.82」でゴール。

 

残念ながらテルモルスには届かず、2位という結果だった。

少し悔しそうな表情だったが、よくやったと思う。感動した。

 

やはり勝負の世界は厳しいと実感した。いくら実績があっても、当日の、そのレースで結果を残さないといけない。そして、世界ではそんな状況でものすごい結果を出す人がいる。一発勝負の恐ろしさだ。

 

そんな中、日本の小平と高木が2位と3位を独占した。これは、女子では夏と冬のオリンピックを含めても初めてのことらしい。とても誇らしいことだ。

 

レース後、小平は「もう一段上で二人で並べたら最高だった」と言っていた。

高木も連日のレースで疲れていると思うが、よく頑張った。本当に感心する。

 

僕は初めてこんなに真剣にスピードスケートのレースを見たが、ものすごいスピード感だ。オリンピック以外でなかなかテレビで見る機会がなく、ニュースでしか見たことがないので驚いた。

 

まだ小平奈緒は18日の500メートルに出場する。彼女は500メートルの方が得意のようで、国内外の大会で現在24連勝中のようだ。まだまだ目が離せない。

500メートルだと、もっとスピード感がすごそうだ。

 

次こそは金メダル!

 

なんて無責任なんことをつい期待してしまうが、実力をすべて出し切って、納得のいく滑りをしてほしいものだ。それに結果がついてきたら最高だ。