『もう恋なんてしない』なんて、忘れないよ絶対
槇原敬之の『もう恋なんてしない』という曲、知ってますか?
★
僕は毎年、夏になると姉と二人で京都のいとこの家に遊びに入ってました。
電車で行き、着いたらみんなで甲子園球場へ阪神タイガースの試合に行く。
これが恒例でした。
時はさかのぼり、中学1年の夏。今から25年ほど前になります。
姉は高校生になっていたので、その年は僕一人で行くことになりました。
初めての一人での遠出です。
とはいえ、切符は事前に親が買ってあり、送り迎えもしてくれる。
京都に着いたらいとこが迎えに来てくれるので、僕はただ電車に乗るだけなんですけどね。
当時は僕の住むところから京都までだと特急雷鳥で2時間30分くらいだったと思います。
やっぱり一人だと寂しいだろうと思い、買ってもらったばかりのウォークマンとカセットテープを持って行きました。
そのカセットの中に、槇原敬之の『もう恋なんてしない』が入っていました。
僕はその曲をよっぽど気に入ったのか、エンドレスリピートしました。
歌詞カードなんて持ってなかったのに、まるまる覚えてしまうぐらい聞きました。
★★
初、一人での京都旅行も無事に終わりました。
(帰りの電車で寝過ごしてしまい、駅に迎えに来ていた親が心配して捜索願いが出されましたが・・・)
そして夏休みも終わり、新学期。
僕はなぜか、ある一人の友人の耳元でずっと『もう恋なんてしない』を口ずさんでいました。
音楽の時間も体育の時間も休み時間も、ことあるごとに耳元で口ずさんでいました。
そいつも「やめろやー」と、めちゃくちゃ笑顔になるので喜んでると思っていました。
ウザいやつですねー。
いじめではないですよ!
今でもそいつとは仲良いですし、その時の話もたまにしますし、一緒にカラオケ行くと歌いますし、「なつかしいなー」って言いますし。
ま、本人はどう思っているかわかりませんが。
そういえば「ウザいなー」って言われてましたっけ。
それを「ウケるなー」と誤変換してましたね。
しかし今思うと、なんでそんなことをしていたのかわかりません。
覚えたのが嬉しかったのか、
ただただ構って欲しかっただけなのか。
おそらく後者でしょう。
そんなことがあったので、『もう恋なんてしない』は今でも歌詞も見ずに歌えます。
なんの自慢にもなりませんが・・・。
一生忘れることはないでしょう。
青春の一曲です。